サイバーエージェント

就職偏差値64
TierB

Tierは企業の外形的な「社格」を機械的に評価したものです。待遇・働きやすさ・入社難易度などを含む総合おすすめ度ではありません。詳しくはこちら

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基本データ

外資/日系
日系外資系補正なし
従業員数
5,000人以上大企業としての規模感が強い
上場区分
上位上場級大型指数採用など社会的信用・知名度が特に強い確認情報: 日経225
会社形態
ホールディングス系の親会社・主要親会社グループ全体の意思決定やブランドを担いやすい
産業
中位収益性産業平均的な収益性として扱う産業
ブランド
AカテゴリAカテゴリは、BIG4・日系有力コンサル/主要シンクタンク・3大メガバンク・3大損保・5大証券・メガベンなどの補正対象のいずれかに該当する場合に選択されます。

企業評価の見取り図

8項目平均3.9

各項目は5段階評価です。星が多いほど、その項目の評価・強さ・難しさが高いことを表します。

新卒難易度新卒で入る難しさ。採用人数、応募者層、学歴フィルター、人気を見る項目です。
4.0
中途難易度経験者採用で入る難しさ。要求専門性、採用枠、競争相手を見る項目です。
3.0
一般知名度親・友人・非ビジネス層にも会社名が通じるかを見る項目です。
5.0
高学歴就活評価上位大生、転職市場、ビジネス層からどう見られるかを見る項目です。
4.0
待遇年収・昇給・福利厚生の強さを見る項目です。
3.0
WLB労働時間、転勤、勤務地、柔軟性を見る項目です。
4.0
キャリア資産転職時の看板、スキル、経験の汎用性を見る項目です。
4.0
将来性会社・業界の成長性、競争優位、構造リスクを見る項目です。
4.0

企業解説

新卒難易度採用枠は大きいが、学歴だけでは突破できない人気企業

サイバーエージェントの新卒難易度は★★★★☆としました。

就活市場ではキラキラのイメージで扱われることが多いですが、一定の難易度がある会社と見ています。

まず、サイバーエージェントは新卒採用人数がかなり多い会社です。

サイバーエージェントの人的資本データによると、採用実績は2023年307人、2024年331人、2025年290人。2025年度の単体採用554人のうち52.5%が新卒となっており、約291人とほぼ一致します。

年間300人前後を採用しているため、「募集枠そのものが極端に少ない会社」ではありません。

ただし、採用大学を見ると競争相手のレベルはかなり高めです。

大学通信の2025年大学別就職者数では、早稲田21人、慶應19人、明治15人、法政14人、中央12人、上智10人、立教10人、大阪8人、筑波8人、同志社7人、東京大学5人など。

早慶だけでも40人おり、MARCH・上智や旧帝大クラスからも多く採用されています。

一方で、東洋大学や日本大学からもそれぞれ4人の採用が確認できます。

なので「高学歴でなければ受からない会社」ではありません。

実際、新卒採用の募集要項でも学年・学科・専攻は不問で、応募資格は高卒以上。特定大学からしか採用しないような会社ではなく、大学名だけを見ればかなり幅広い層にチャンスがあります。

しかし逆に、高学歴なら受かりやすい会社とも言い切れません。

サイバーエージェントのビジネス職では、早期からインターンや選抜イベントを実施し、複数のルートで学生を選考しています。28卒ビジネスコースの採用情報では、超早期内定直結型インターン、内定直結型インターン、本選考という複数ルートを用意。超早期の「BREAKERS選抜」は定員40人とされるなど、早い段階から学生を見極めています。

過去のビジネスコースでも、エントリーシートやWebテストではなくグループディスカッションから選考を始め、内定までに複数の社員と会うなど、人物面をかなり深く見る選考が行われてきました。

つまりサイバーエージェントは、学歴や筆記試験で機械的に学生を絞り込むタイプというより、選考を通じて「この学生をサイバーエージェントで採りたいか」を強く見る会社と考えた方が近いでしょう。

採用人数だけを見れば300人規模なので、★★★★★を付けるほど狭き門ではありません。

しかし、その300人をめぐって早慶・MARCH・旧帝大などを含む人気企業志望層が集まり、人物面を重視した複数段階の選考を突破する必要があります。

特にサイバーエージェントの場合、大学名だけでは選考結果を読みづらいことも難しさの一つです。

高学歴だから安全圏になるわけではない一方、学歴が多少低くても、学生時代の経験、思考力、コミュニケーション能力、カルチャーとの相性などで評価されれば十分に逆転できます。

そのため、同じ★★★★☆でも「学歴上位層しかほぼ勝負にならない難関企業」とは少し性格が違います。

採用人数は多く、学歴の入口も広い。それでも人気企業である以上、競争相手は強く、最後は人物面まで含めてかなり選ばれる。「高学歴だから受かる会社でも、高学歴でなければ受からない会社でもない」という独特の難しさを考慮して★★★★☆としました。

中途難易度人気企業だが、中途採用の門は広い。経験が刺さるポジションを選べるかが重要

サイバーエージェントの中途難易度は★★★☆☆としました。

新卒では人気学生が集まる難関企業ですが、中途採用になると少し景色が変わります。サイバーエージェントは中途社員を欠員補充として少数だけ採る会社ではなく、外部から継続的に人材を採用しています。

サイバーエージェントの人的資本データによると、2025年度の株式会社サイバーエージェント単体では、年間採用554人のうち47.5%が中途採用です。人数にすると約263人。つまり、本体だけを見ても年間250人を超える規模で中途社員を採用しています。

サイバーエージェントグループのキャリア採用では、各事業部・子会社がそれぞれ求人を出しています。子会社の求人へ応募した場合は、基本的にその子会社への直接入社となります。

新卒では株式会社サイバーエージェントに入社した後、グループ会社へ配属・出向となるケースがありますが、中途では「サイバーエージェント本体に入社してから子会社へ配属される」ことを前提とした採用ではありません。 本体単体で年間約263人を中途採用していることを考えれば、サイバーエージェント本体も中途採用の門をかなり開いている会社といえます。

また、新卒との大きな違いは、キャリア採用が基本的に事業部・職種ごとの採用になることです。

新卒ではビジネスコースとして入社し、幅広い事業への配属可能性がありますが、中途では「広告営業」「マーケティング」「プロダクトマネージャー」「エンジニア」など、具体的なポジションに対して応募します。 そのため、中途では「サイバーエージェントに入れるほど優秀か」という抽象的な勝負よりも、これまでの経験が募集ポジションにどれだけ合っているかの方が重要になります。

そして、ビジネス職では必ずしもインターネット・広告業界での経験が必須ではありません。

現在公開されているキャリア採用求人を見ると、インターネット広告関連のコンサルタントやセールスでも、法人営業経験を必須条件としながら業界経験までは求めないポジションがあります。中途入社者や異業界出身者が多いことを明記した求人もあり、他業界からサイバーエージェントへ移るルートは現実に存在します。 たとえばメーカー、金融、人材、SaaSなどで法人営業を経験した人が、広告・AI関連の営業やコンサルタントへ転職することも可能です。

ただ、キャリア採用は基本的にポジション採用なので、営業なら営業実績、マーケティングならマーケティング経験、PMならプロジェクト推進経験、エンジニアなら技術力というように入社後に何ができるのかを示す必要はあります。 また、中途だからサイバーエージェント特有のカルチャーフィットが完全に消えるわけではありません。実務経験が募集要件を満たしていても、人物面まで含めて選考される会社と考えた方がよいでしょう。

とはいえ、新卒でサイバーエージェントに入れなかったからといって、その後の入社が極端に難しくなる会社でもありません。

人気企業なので選考自体は簡単ではない。しかし、株式会社サイバーエージェント本体だけでも年間約260人を中途採用しており、異業界から応募できる求人もある。「CAだから超難関」なのではなく、自分の経験が刺さるポジションを見つけられるかが重要な会社として★★★☆☆としました。

一般知名度IT企業としては国内最高クラス。勤務先として会社説明がほぼ不要

一般知名度・世間受け:★★★★★|サービスだけでなく、「有名IT企業」として会社自体がブランド化

サイバーエージェントの一般知名度・世間受けは★★★★★としました。

IT業界には、業界内では有名でも一般の人にはほとんど知られていない大企業が少なくありません。

サイバーエージェントはそのタイプではなく、会社名そのものが一般層までかなり浸透しているIT企業です。

その理由の一つが、一般消費者との接点の多さです。

サイバーエージェントの事業はインターネット広告だけでなく、Ameba、ABEMA、ゲーム、アニメ・IPなど一般消費者が直接触れる領域まで広がっています。

特にAmebaは2000年代から広く利用され、現在はABEMAがニュース、スポーツ、アニメ、恋愛番組などを配信しています。「サイバーエージェント」という社名を知らなくても、同社のサービスには触れたことがある人が多い会社です。

もう一つ大きいのが、会社そのものにブランドイメージが定着していることです。

サイバーエージェントには「渋谷の有名IT企業」「若手が活躍する会社」「キラキラしたメガベンチャー」といったイメージがあり、単なるBtoB企業の社名認知とは少し異なります。

「サイバーエージェントで働いている」と言えば、事業内容を正確に知らない相手にも、「有名なIT企業に勤めている」ことまでは伝わりやすいでしょう。

さらに、創業者の藤田晋氏自身の知名度も無視できません。

1998年の創業以来、長くサイバーエージェントの経営者としてメディアに登場してきたほか、著書、競馬、麻雀などIT業界以外でも知られています。

そのため、ABEMAやメガベンチャーという言葉に馴染みの薄い中高年以上でも、「藤田晋の会社」としてサイバーエージェントを認識している層が一定数いるのが特徴です。

もちろん、トヨタ自動車のように老若男女を問わず全国民レベルで知られている会社と同じ知名度ではありません。

それでも、サービスの知名度だけでなく、会社自体に「有名IT企業」というブランドがあり、さらに創業者の知名度まである。

「サイバーエージェント勤務」と言えば会社説明がほぼ不要で、勤務先の会社名自体がプロフィールとして機能する。IT企業としては国内最高クラスの一般知名度・世間受けを持つ会社として★★★★★としました。

高学歴就活評価早慶・旧帝からも人気。ただし「最上位就活の勲章」とまではいかない

上位就活層評価:★★★★☆|モダンな企業イメージと独自のカルチャーで、刺さる上位学生にはかなり強い

サイバーエージェントの上位就活層からの評価は★★★★☆としました。

サイバーエージェントは、単に「有名なIT企業」というだけでなく、就活市場で独特のブランドを確立している会社です。

渋谷を拠点とするIT企業、若手抜擢、新規事業、ABEMA、広告・マーケティングといった要素が組み合わさり、伝統的な大企業とは違うモダンで洗練された企業イメージがあります。

これは上位就活層からの人気を考えるうえでかなり重要です。

特に、広告・マーケティング、インターネットビジネス、事業開発、プロダクト、起業・経営などに関心がある学生にとっては、単に待遇の良い大企業へ入るのとは違う魅力があります。

サイバーエージェントの事業も、インターネット広告だけでなく、ABEMAを中心とするメディア&IP、ゲーム、AI・DXなど幅広く、若手のうちから成長事業に関わりたい学生とは相性の良い会社です。

さらに、若手を抜擢する文化や新規事業への積極性など、会社のカルチャーそのものに魅力を感じて志望する学生がいるのも特徴です。

実際、大学通信の2025年大学別就職者数を見ると、早稲田大学21人、慶應義塾大学19人、上智大学10人、大阪大学8人、筑波大学8人、東京大学5人など、上位大学からまとまった人数が入社しています。

新卒採用の募集要項では、ビジネスコースの初任給も年俸504万円。企業ブランドだけでなく、若手の待遇が高いことも就職先としての魅力を支えています。

一方で、本サイトでは★★★★★にはしていません。

★★★★★は、五大商社や一部の戦略コンサルなど、志望業界を超えて「そこに受かったこと」自体が上位就活層の中で強いステータスになる企業を想定しています。

サイバーエージェントはそこまで普遍的なブランドではありません。

商社、金融、デベロッパー、メーカーなどを志向する学生まで一様に憧れる会社ではなく、年間300人前後を採用するため、内定そのものの希少性も最上位企業ほど高くありません。

その代わり、会社の世界観や事業、若手抜擢の文化に共感する学生からの支持が非常に強いのがサイバーエージェントです。

早慶などの上位大学から入社しても違和感のない人気企業であり、IT・広告・事業開発志向の学生であれば第一志望になってもまったく不思議ではありません。

上位層全体に共通する「絶対的なステータス企業」ではない。一方、モダンで洗練された企業ブランドと独自のカルチャーがあり、刺さる上位学生には最上位企業並みに刺さる。こうした強い選好まで含めて★★★★☆としました。

待遇若手の初速はかなり強い。ただし、高待遇への到達は評価やポジションで差が出る

待遇:★★★☆☆|若手の初速はかなり強い。ただし、高待遇への到達は評価やポジションで差が出る

サイバーエージェントの待遇は★★★☆☆としました。

最初に断っておくと、★★★☆☆だからといって待遇が悪い会社ではありません。むしろ日本企業全体で見ればかなり高待遇な会社です。

特に新卒時点の給与は強く、採用情報ではビジネスコースは年俸504万円、月額42万円からスタートします。エンジニアコースも最低年俸504万円で、高度な技術力を持つ学生を対象としたエキスパート認定では最低年俸720万円からとなっています。

さらに、サイバーエージェントの人的資本データによると、単体の平均年間給与は2025年度で913.8万円。2023年度806.4万円、2024年度882.2万円、2025年度913.8万円と、ここ数年で大きく上昇しています。

「サイバーエージェントは平均年収700万円くらい」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、少なくとも現在の会社公式データでは900万円を超えています。

ただし、この913.8万円を「普通に働いていれば30代で900万円程度になる会社」と解釈するのは少し危険です。

現在公開されているキャリア採用の求人を見ると、一般的なビジネス系ポジションでは年俸504万〜800万円程度の求人も多く、経営企画や法務、専門性の高いポジションになると1,000万円以上のレンジが出てきます。

つまり、平均値は非常に高い一方、社員全員が同じような給与カーブを描く会社ではありません。

サイバーエージェントは半期ごとに目標設定と評価を行い、評価結果を給与へ反映する仕組みを採っています。若いうちから高い給与を得られる可能性がある反面、その後の伸び方は本人の評価、役割、職種、専門性などによって変わります。

また、給与を見る際には固定残業代にも注意が必要です。

現在の中途求人では、年俸504万円・月額42万円のような給与に一定時間分の固定残業代を含む求人が確認できます。そのため、月額42万円という数字をそのまま「基本給42万円」と考えることはできません。

福利厚生制度では、オフィスの最寄駅から2駅以内に住む社員へ月3万円を支給する「2駅ルール」があり、勤続5年を超えると居住地を問わず月5万円の家賃補助を受けられる制度があります。従業員持株会や勤続インセンティブなども用意されています。

それでも、本サイトで★★★★☆としているNTTデータやトヨタ自動車とは待遇の強さの種類が少し異なります。

サイバーエージェントは、若手の初速が速く、成果を出せば若いうちから大きく給与を伸ばせる会社です。

一方、NTTデータやトヨタ自動車のような大企業は、若手時代の給与ではサイバーエージェントほど派手ではなくても、社内で一定のキャリアを積み、昇格していくことで高待遇へ到達するルートが比較的太く、住宅・退職・資産形成などを含めた福利厚生も厚い傾向があります。

ここを本サイトでは重視しています。

待遇の評価は「最高でいくら稼げるか」だけではなく、普通にキャリアを積んだ社員が、どの程度の確率で高待遇まで到達できるかも含めて判断します。

その意味では、サイバーエージェントは「全員を同じように高年収まで運んでくれる会社」というより、入口から高めに払い、その後は評価によって差がつく会社です。

もちろん、上位層なら1,000万円以上を狙えるため、給与の天井が低いわけでもありません。むしろ若手時代の給与や上振れ余地だけを評価するなら★★★★☆に近い会社です。

新卒504万円という強い初任給に加え、本体平均年収も900万円を突破しており、絶対的な待遇水準は高い。ただし、その平均値まで全員が安定して到達できるとは限らず、給与の伸びは評価やポジションによって差が出る。若手の初速と上振れは強いものの、高待遇への再現性まで含めて★★★☆☆としました。

WLB転勤リスクは小さく、週2リモートも可能。ただし仕事はそれなりに忙しい

サイバーエージェントのWLB・働きやすさは★★★★☆としました。

「若手が猛烈に働くITベンチャー」というイメージを持たれやすい会社ですが、現在の制度や労働時間を見る限り、ワークライフバランスが極端に悪い会社ではありません。

まず大きなメリットが勤務地です。

新卒採用の募集要項では、ビジネスコースは原則として東京勤務で、インターネット広告事業の一部では大阪・福岡・名古屋への配属可能性があります。エンジニアも原則として東京本社勤務、クリエイターも東京・渋谷勤務となっています。

全国各地に支店・工場を持つ大企業のように、数年ごとに全国転勤することを前提とした会社ではありません。

特に「東京で働き続けたい」という人にとって、この違いはかなり大きいでしょう。

働く場所についても完全出社ではありません。

サイバーエージェントのCompany Deckでは、入社1年間は原則週5日出社ですが、2年目以降は週2日のリモートワーク推奨日を設定しています。

フルリモート企業ではなく、社員同士が直接コミュニケーションを取ることを重視して出社を基本としつつ、一定のリモートワークも組み合わせるハイブリッド型です。

一方、労働時間を見ると「まったりホワイト企業」とまでは言えません。

会社の採用情報では平均残業時間が月31時間程度とされています。職種によって多少異なり、エンジニア採用では月32時間台の数字も公表されています。

月30時間前後であれば極端な長時間労働ではありませんが、毎日ほぼ定時で帰れる会社でもありません。

また、広告、ゲーム、メディア、新規事業など、変化が速く成果を求められる事業を多く抱えています。新規サービスの立ち上げや大型案件、プロジェクトの佳境などでは、部署や時期によって忙しさが大きくなる可能性があります。

サイバーエージェントの場合、「制度として休めない会社」というより、仕事そのもののスピードや要求水準が高いため、それなりに働く会社と考えた方が実態に近いでしょう。

休暇制度については、採用情報で完全週休2日制(土日)、祝日、年末年始休暇、年次有給休暇に加え、夏期休暇やリフレッシュ休暇などが案内されています。

さらに、女性活躍支援制度「macalon」をはじめ、妊活、育児、子どもの看護などライフイベントを支援する制度も整備されています。

そのため、昔ながらの「若いうちは私生活を犠牲にして働くベンチャー」と単純に捉えるのは適切ではありません。

ただし、本サイトで★★★★★とするには、平均残業時間や出社頻度を考えると一歩届きません。

サイバーエージェントはフルリモート企業でもなければ、残業がほとんどない会社でもありません。

その代わり、勤務地がほぼ東京圏に固定され、全国転勤のリスクが小さいという、大手企業では意外と得にくいメリットがあります。

たとえばトヨタ自動車のように、休暇制度や労働時間は強いものの勤務地が愛知県を中心とする会社とは、働きやすさの方向性が異なります。

サイバーエージェントは「仕事はそれなりに忙しいが、東京を拠点として生活設計しやすい会社」です。

月30時間前後の残業があり、成果を求められるため「まったり働ける会社」ではない。一方、全国転勤のリスクは小さく、2年目以降は週2日のリモートワーク推奨日もあり、休暇・育児支援制度も整っている。仕事の密度と生活の自由度のバランスを考えて★★★★☆としました。

キャリア資産若いうちから実績を作りやすい。ただし、最初から職種が保証されるわけではない

サイバーエージェントのキャリア資産は★★★★☆としました。

サイバーエージェントは「若いうちから裁量を持てる」「新規事業に挑戦できる」といったイメージが強く、実際に若手社員を事業責任者や子会社経営へ抜擢してきた会社です。

ただし、特に文系学生が応募する新卒採用のビジネスコースについては、最初から「広告営業」「マーケティング」「事業開発」「ABEMA」などの職種や事業を確約して採用するわけではありません。

採用の入口は、意外と日系大手企業の総合職採用に近い仕組みです。

ビジネスコースのFAQでも、配属について本人の希望は確認されるものの、適性や会社側の経営判断も踏まえて最終的な配属先が決まるとされています。

そのため、「サイバーエージェントに入れば新規事業をやれる」「マーケターになれる」「ABEMAに携われる」と考えるのは危険です。

希望とは異なる事業や職種へ配属される可能性はあり、最初の配属という意味では一定の配属ガチャがあります。

一方、サイバーエージェントの強みは、その後のキャリアが固定されにくいことです。

勤続1年以上の社員が他部門やグループ会社の募集へ応募できる社内異動制度「キャリチャレ」があり、会社によると応募者の約7割が実際に異動しています。

さらに、人材配置そのものを経営課題として議論する「人材覚醒会議」や、若手を責任あるポジションへ抜擢する文化、新規事業を提案する「あした会議」など、人材を固定せず挑戦させる仕組みが複数あります。

つまり、入口は総合職型でも、入社後はかなり流動的です。

最初の配属が自分の希望と完全に一致しなかったとしても、その部署でキャリアが固定されるとは限りません。

そして、キャリア資産という観点でサイバーエージェントが強いのは、社内に存在する仕事の多くが、そのまま外部の転職市場でも認識されやすいことです。

インターネット広告営業、デジタルマーケティング、広告運用、事業開発、プロダクト企画、プロジェクトマネジメント、新規事業、ゲーム、メディアなど、サイバーエージェントで経験できる仕事の多くは、他のIT企業やスタートアップにも存在します。

これは伝統的大企業の文系総合職との大きな違いです。

大企業では、本社企画や社内調整、稟議、特定企業内での業務管理など、その会社では重要でも転職市場では専門性を説明しにくい仕事を長く担当することがあります。

サイバーエージェントにも当然社内固有の仕事はありますが、事業そのものがインターネット広告、メディア、ゲーム、AIなど転職市場でメジャーな領域にあるため、「サイバーエージェントで何をやってきたのか」を外部へ翻訳しやすいというメリットがあります。

さらに、「サイバーエージェント出身」という会社名自体も、IT・広告・スタートアップ業界では一定の信用になります。

ただし、ここを過大評価するべきでもありません。

サイバーエージェントに入社しただけで、市場価値の高い人材になれるわけではありません。

広告営業を担当した人、新規事業を立ち上げた人、プロダクトを成長させた人、子会社経営を経験した人、コーポレート部門で働いた人では、身につく能力も転職先も大きく異なります。

また、若手の子会社社長や事業責任者といった華やかなキャリアは実際に存在しますが、それを全社員の標準的なキャリアと考えることもできません。

結局重要なのは、「サイバーエージェントにいたこと」ではなく、「サイバーエージェントで何を任され、何を実現したか」です。

その意味では、会社に入っただけでキャリア資産が完成する★★★★★ではありません。

しかし、若いうちから責任ある仕事を任せる文化があり、広告・マーケティング・事業開発・プロダクトなど外部市場でも評価されやすい経験を作れる機会が多く、初期配属後も社内異動によってキャリアを修正できる。

入口には総合職型の配属ガチャがあるものの、その後の流動性が高く、「何をやったか」を作るチャンスが多い。会社の看板だけでは市場価値は完成しないが、自分から経験を取りにいける人にとっては非常に強い環境として★★★★☆としました。

将来性事業は移り変わる。それでも「次の柱を作る力」は国内ネット企業屈指

サイバーエージェントの将来性・安定性は★★★★☆としました。

サイバーエージェントを「安定企業」と呼ぶと、トヨタ自動車やNTTデータとは少し意味が違います。

自動車や社会インフラ、金融システムのように、既存事業そのものが長期間にわたって需要を生み続ける会社ではありません。

インターネット広告、ゲーム、動画配信、AIなど、サイバーエージェントが戦っている市場は変化が非常に速く、10年後も現在と同じサービスが稼ぎ続けている保証はありません。

それでも★★★★☆とした最大の理由は、特定の事業が永遠に続くことではなく、環境変化に合わせて収益源そのものを作り替えてきた実績があることです。

CyberAgent Way 2025によると、サイバーエージェントは創業以来28期連続で増収を続けています。

会社の成長過程を見ると、インターネット広告からAmeba、スマートフォンゲーム、ABEMAへと、その時代に合わせて事業ポートフォリオを変えてきました。

現在も大きく「インターネット広告」「ゲーム」「メディア&IP」という複数の収益源を持っています。

2025年9月期の通期決算では、連結売上高8,740億円、営業利益717億円。売上高は前年比9.1%増、営業利益は78.9%増となりました。

特に大きな変化がABEMAです。

2016年の開局以来、長期間にわたって大規模な先行投資を続けてきましたが、2025年度にはABEMAを中心とするメディア&IP事業が初めて通期黒字化しました。

同事業の2025年度売上高は2,315億円、営業利益は72億円。さらに2026年9月期の決算資料では、上期の売上高1,248億円、営業利益104億円まで伸びています。

かつては「広告とゲームで稼いだ利益をABEMAへ投資している会社」という構造でしたが、現在はABEMAを中心としたメディア&IP事業そのものが利益を生み始めています。

しかも、ABEMA単体の動画配信だけで終わらせようとしているわけではありません。

ABEMAを集客基盤として、WINTICKET、アニメ、漫画、映像制作、興行、グッズなどへ事業を広げ、IPを自社で作り、メディアで届け、最終的なマネタイズまで行う方向へ進んでいます。

ゲーム事業も依然として大きな収益源です。

2025年度には複数の新作ヒットなどによって営業利益600億円を計上。2026年度上期も既存タイトルや海外展開が好調で、売上高1,322億円、営業利益386億円となっています。

ただし、ゲームはヒット作品の有無によって業績が大きく変わる事業です。

現在の高収益を、そのまま将来まで安定的に続く利益と考えることはできません。

インターネット広告についても同様に変化の真っ只中にあります。

生成AIによって広告クリエイティブ制作や運用の自動化が急速に進み、プラットフォーム側でもAIによる広告・検索の変革が進んでいます。

従来型の広告代理店業務の一部が自動化されれば、サイバーエージェントにとっても既存ビジネスモデルへの脅威になります。

一方で、同社はAIを単なるコスト削減手段ではなく、次の競争力としてかなり積極的に取り込んでいます。

インターネット広告事業では、広告表現に特化した日本語LLMの開発、広告効果を予測する「極予測シリーズ」、広告運用の自動化などAI活用を進めています。

つまりAIはサイバーエージェントの既存事業を壊す可能性がある一方、同社自身がその変化を利用して競争力を高められる可能性もあるということです。

これは、これまでPCからスマートフォン、広告からゲーム、さらに動画・IPへと事業を変化させてきたサイバーエージェントらしい戦い方でもあります。

ただし、本サイトでは★★★★★にはしていません。

トヨタ自動車やNTTデータのように、巨大な顧客基盤、社会インフラ、長期契約、製造設備などによって既存事業そのものが非常に強い会社と比較すると、サイバーエージェントの事業環境は明らかに変化が激しいからです。

ゲームはヒット依存、広告はAIやプラットフォーム企業の変化、ABEMA・IP事業は今後もコンテンツ投資と競争が続きます。

また、2025年には創業者の藤田晋氏から山内隆裕氏への社長交代も決まり、創業以来初めて本格的な経営世代交代へ入っています。

今後も現在と同じ事業構成で安定して稼ぎ続ける会社だと考えるべきではありません。

しかし、それは必ずしもサイバーエージェントの弱点だけを意味しません。

この会社の強さは、「今の事業を守り続けること」ではなく、「今の事業が古くなったときに次へ移れること」にあります。

広告で稼ぎ、ゲームを育て、その利益を使って10年単位でABEMAへ投資し、現在はそのABEMAを軸にIP事業を育てる。そして次の大きな技術変化であるAIにも早い段階から投資する。

個々のサービスには浮き沈みがあっても、会社全体として次の成長領域へ資本と人材を移してきた実績は強いものがあります。

既存事業そのものの安定性なら、社会インフラ型の大企業には及ばない。一方、広告・ゲーム・メディア&IPという複数の柱を持ち、ABEMAも黒字化。AIという次の構造変化にも積極的に投資している。「何も変わらないから安定している会社」ではなく、「変わり続けられるから強い会社」として★★★★☆としました。

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最終更新: 2026-09-19