SCSK

就職偏差値50
TierC

Tierは企業の外形的な「社格」を機械的に評価したものです。待遇・働きやすさ・入社難易度などを含む総合おすすめ度ではありません。詳しくはこちら

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基本データ

外資/日系
日系外資系補正なし
従業員数
5,000人以上大企業としての規模感が強い
上場区分
一般上場級上場企業としての信用・開示がある
会社形態
ホールディングス系の親会社・主要親会社グループ全体の意思決定やブランドを担いやすい
産業
中位収益性産業平均的な収益性として扱う産業
ブランド
補正なし明示的な名前付きブランドカテゴリ外

企業評価の見取り図

8項目平均3.5

各項目は5段階評価です。星が多いほど、その項目の評価・強さ・難しさが高いことを表します。

新卒難易度新卒で入る難しさ。採用人数、応募者層、学歴フィルター、人気を見る項目です。
3.0
中途難易度経験者採用で入る難しさ。要求専門性、採用枠、競争相手を見る項目です。
3.0
一般知名度親・友人・非ビジネス層にも会社名が通じるかを見る項目です。
3.0
高学歴就活評価上位大生、転職市場、ビジネス層からどう見られるかを見る項目です。
3.0
待遇年収・昇給・福利厚生の強さを見る項目です。
3.0
WLB労働時間、転勤、勤務地、柔軟性を見る項目です。
5.0
キャリア資産転職時の看板、スキル、経験の汎用性を見る項目です。
3.0
将来性会社・業界の成長性、競争優位、構造リスクを見る項目です。
5.0

企業解説

新卒難易度人気SIerだが採用人数は多い。MARCHから十分に現実的に狙える

SCSKの新卒難易度は★★★☆☆としました。

SCSKは大手SIerとして就活生から一定の人気がありますが、内定獲得が極端に難しい会社ではありません。

まず、採用人数が比較的多い会社です。

SCSKの統合報告書2025によると、SCSK単体の新卒採用者数は直近で年間300人前後となっています。

数十人程度の採用枠を多数の上位学生で争う会社ではなく、毎年まとまった人数を採用しています。

実際の採用大学を見ると、SCSKの難易度感がより分かりやすくなります。

大学通信による2025年の大学別就職者数では、

  • 明治大学:36人
  • 法政大学:22人
  • 早稲田大学:20人
  • 中央大学:16人
  • 東京理科大学:14人
  • 青山学院大学:12人
  • 関西大学:10人
  • 千葉大学:9人
  • 上智大学:8人
  • 立教大学:8人
  • 九州大学:7人
  • 成蹊大学:7人

などとなっています。

早稲田大学や上智大学、九州大学などからも入社していますが、ボリュームゾーンとして目立つのはMARCHを中心とする私立大学です。

特に明治大学から36人、法政大学から22人が入社していることを考えると、

「MARCHでも受かることはある」

というレベルではなく、

「MARCHが普通に主要な採用層になっている会社」

と見る方が実態に近いでしょう。

もちろん、だからといって簡単に内定できるわけではありません。

SCSKは大手SIerとして知名度があり、後述するようにワークライフバランスの良さでも知られているため、IT業界を志望する学生から人気を集めやすい会社です。

また、2025年7月には大卒初任給を月額32万円から33万円へ引き上げています。

待遇面でも学生を集めやすくなっています。

選考も、エントリーシートとWebテストだけで簡単に決まるわけではありません。

27卒のワンキャリア選考体験談では、技術系職種でES、一次面接、Webテスト、二次面接、最終面接という選考が確認できます。

営業系でも、ES、Webテスト、集団面接、個人面接、最終面接という事例があります。

そのため、応募すれば簡単に通る企業というわけではありません。

一方、採用大学の分布と300人規模の採用人数を考えると、★★★★☆以上の難関企業と評価するのも難しいでしょう。

SCSKの場合、

「上位大学でなければ厳しい会社」ではなく、「MARCH・関関同立あたりから大手SIerを目指す場合の有力な就職先」

という位置づけが近いです。

早慶や旧帝大からの入社者もいますが、その層にとって極端に難しい就職先というわけでもありません。

大手SIerとして人気があり選考対策は必要だが、採用人数は300人規模と多く、MARCH・関関同立からも毎年まとまった人数が入社している。難関企業ではあるものの、十分に現実的に狙える水準として★★★☆☆と評価します。

中途難易度経験者採用はかなり積極的。大手SIer経験者なら十分に射程圏

SCSKの中途難易度は★★★☆☆としました。

SCSKは新卒中心の会社というイメージを持たれやすいですが、現在は経験者採用にもかなり積極的です。

SCSKの人的資本データを見ると、経験者採用は継続的に行われており、新卒だけで人員を確保する会社ではありません。

中途採用では、アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、プロジェクトマネージャー、ITコンサルタント、営業、コーポレートなど、職種・ポジションごとに求人が分かれています。

そのため、新卒採用のように「SCSKという会社へ入るために学生同士で一斉に競争する」というより、

「募集されているポジションに、自分の経験がどれだけ合っているか」

で難易度が大きく変わります。

特にITエンジニアの場合、SIerや事業会社の情報システム部門などでシステム開発、インフラ、クラウド、PM・PLといった経験を積んでいれば、比較的経歴を接続しやすい会社です。

金融、製造、流通、通信など幅広い業界向けにシステムを提供しているため、特定業界の経験を生かせる求人もあります。

つまり、

「SCSKに入るにはSCSKと同じような会社にいた経験が必要」

というほど入口は狭くありません。

一方で、未経験から簡単に入れる会社でもありません。

SCSKのキャリア採用は基本的にポジション別の募集となっており、それぞれの求人で必要な業務経験やスキルが設定されています。

大手SIerとして待遇や働きやすさにも一定の人気があるため、経験さえあれば誰でも採用されるわけではありません。

特にPM、ITコンサル、高度なクラウド・セキュリティなど、専門性やマネジメント経験を求められるポジションでは当然ハードルも上がります。

ただし、会社全体として見れば、一部のコンサルティングファームや外資系IT企業のように、

「かなり強い経歴がなければ書類選考の段階から厳しい」

という会社ではありません。

SCSKの中途採用は、IT業界で数年間の実務経験を積んだ人にとって、十分に現実的な選択肢です。

また、SCSKのような大手SIerは扱う案件や技術領域が広いため、求人との接点を作りやすいという特徴もあります。

Web系のバックエンド開発者、業務系SE、インフラエンジニア、クラウドエンジニア、PM・PLなど、それぞれに対応する仕事が存在します。

その意味ではシンプレクスよりも、

「尖った経歴を要求する」というより、「これまでのIT経験を使えるポジションを探しやすい」

会社です。

大手SIerとして一定の選考ハードルはあるものの、経験者採用の入口は広く、IT業界で実務経験を積んでいれば十分に狙える。未経験転職には難しい一方、経験者にとって極端な難関ではない会社として★★★☆☆と評価します。

一般知名度大手企業としての信用感はあるが、「誰でも知っている会社」ではない

SCSKの一般知名度・世間受けは★★★☆☆としました。

IT業界や就活に詳しい人にとって、SCSKはかなり有名な会社です。

2026年3月期の連結売上高は約7,803億円、従業員数は約2.1万人。SCSKの会社概要を見ても、日本を代表する大手ITサービス企業の一つといえる規模があります。

ただし、一般層から見た知名度はそこまで高くありません。

理由は単純で、SCSKの主要顧客が企業だからです。

システム開発、ITインフラ、クラウド、BPOなどを企業向けに提供しているため、一般消費者が日常生活の中で「SCSKの商品」を直接目にする機会はほとんどありません。

NTTデータであれば「NTT」、日立であれば「HITACHI」という強力な一般向けブランドがあります。

一方、

「SCSKに就職した」

と言って、それだけで誰にでも会社の格や仕事内容が伝わるかというと、そこまではいきません。

家族やIT業界以外の友人から「何の会社?」と聞かれることも普通にあるでしょう。

ただし、シンプレクスの★★☆☆☆とは一段差を付けました。

SCSKは住友商事グループの大手IT企業であり、企業規模も大きく、長年テレビCMなどによる一般向けの企業広告も行っています。

2026年にも今田美桜さんを起用したテレビCMを放送しており、BtoB企業としては一般認知を広げるための広告投資をかなり行っています。

また、旧住商情報システムとCSKの統合によって生まれた会社であり、ビジネスパーソンや親世代には「CSK」の名前を知っている人もいます。

そのため、

「一般人でも誰でも知っている」ほどではないが、「社会人なら聞いたことがある人も多い大手企業」

くらいの位置づけが近いでしょう。

なお、SCSKは2026年3月に上場廃止となっていますが、これは経営不振によるものではありません。

住友商事による完全子会社化に伴うものであり、「非上場企業だから知名度や信用力が低い」と見るのは適切ではありません。

むしろ就職先として説明する場合には、

「住友商事グループの大手IT企業」

と言えば、SCSKを知らない人にも会社の立ち位置は比較的説明しやすいでしょう。

IT業界・就活市場では有名で、大手企業としての信用感もある。一方、一般消費者との接点が少なく、社名だけで誰にでも通じる会社ではない。シンプレクスより一般認知は高いものの、NTTデータや日立のような国民的ブランドとは明確に差があるため★★★☆☆と評価します。

高学歴就活評価優良大手SIerとして評価されるが、上位層にとっての「憧れ枠」ではない

SCSKの上位就活層評価は★★★☆☆としました。

SCSKはMARCHからの採用が厚い一方で、早慶や旧帝大クラスからも継続的に入社者がいる会社です。

実際、大学通信による2025年の大学別就職者数では、早稲田大学から20人、上智大学から8人、九州大学から7人などが入社しています。

また、就活市場では「大手SIer」「住友商事グループ」という立ち位置が分かりやすく、特にIT業界を志望する学生には有力企業として認識されています。

さらにSCSKは、以前から働き方改革に力を入れてきた会社として知られています。

高年収だけを狙う会社ではなく、

「大手IT企業で安定して働きたい」 「待遇とワークライフバランスを両立したい」

という学生にとって魅力を作りやすい会社です。

一方、上位就活層の中での評価を考えると、★★★★☆までは付けにくいです。

総合商社、デベロッパー、戦略コンサル、外資系企業などのように、内定した会社名そのものが強いステータスになる企業ではありません。

IT業界に限って見ても、NTTデータのような業界最大手としてのブランドとは差があります。

早慶や旧帝大の学生がSCSKへ入社すること自体は珍しくありませんが、

「SCSKに受かったの?」と周囲が驚くほどの希少性があるわけでもない

というのがポイントです。

これは会社として優良かどうかとは別の話です。

むしろSCSKは、派手なブランドや突出した給与ではなく、事業規模、安定性、働きやすさなどを総合して選ばれやすい会社です。

上位大学の学生にとっても十分に有力な選択肢ではあるものの、内定そのものがステータスになるほどの人気・希少性まではない。

「普通にかなり良い大手へ行ったね」と評価される会社ではあるが、上位就活層の中で特別なブランドを持つ会社ではないため★★★☆☆と評価します。

待遇初任給33万円まで上昇。ただし、若手から突出して高給な会社ではない

SCSKの待遇は★★★☆☆としました。

SCSKは「給与が低いSIer」ではありません。

2025年には全社員の報酬水準を平均5.2%引き上げており、大卒初任給も月額32万円から33万円、院卒は35万円へ引き上げられました。

現在の新卒募集要項でも、大卒月給33万円、院卒35万円となっています。

大手日系企業の初任給としてはかなり高い水準です。

ただし注意したいのは、この33万円には20時間分の固定残業代にあたる「業務手当」、学び手当、リモートワーク推進手当が含まれていることです。

したがって、

「基本給だけで33万円+残業代」

という給与体系ではありません。

また、初任給の高さだけで待遇全体を★★★★☆とするのも難しいでしょう。

社員投稿型データなのでサンプルの偏りには注意が必要ですが、OpenMoneyのSCSK給与データでは、回答者406人の平均年収は629万円、平均年齢29.9歳、中央値は600万円となっています。

2026年の投稿だけに限ると平均655万円となっており、近年の賃上げによって給与水準が上昇していることもうかがえます。

職種別では、ITエンジニアの平均年収が602万円・平均年齢28.9歳です。

つまり20代で600万円前後は十分に狙える会社です。

一方、シンプレクスのように新卒から年収600万円でスタートし、20代で800万円以上を積極的に狙っていく会社とは給与カーブが異なります。

SCSKは、

「若いうちから圧倒的に稼ぐ会社」ではなく、「大手SIerとして安定して給与が上がっていく会社」

と見る方が近いでしょう。

もちろん、役職が上がれば年収1000万円も射程に入ります。

OpenMoneyのPM・ディレクション職では、13人とサンプルは少ないものの、平均年収875万円、平均年齢37.4歳、年収レンジは490万~1,200万円となっています。

管理職や上位職まで昇進すれば1000万円を超える余地はあります。

ただし、ここを「普通に勤めていれば誰でも到達する給与」と見るべきではありません。

今回の評価では、単純な平均年収よりも、

「普通にキャリアを積んだ社員が、どの程度の再現性で高待遇へ到達できるか」

を重視しています。

その基準では、30代で800万~900万円程度を安定して狙いやすい日立やNTTデータの★★★★☆と比べると、SCSKは一段下に置くのが妥当でしょう。 一方で、退職金制度、企業年金、在宅勤務、各種休暇など大企業らしい福利厚生も整っており、後述するワークライフバランスまで含めれば、給与額だけでは測れない魅力があります。

初任給33万円まで引き上げられ、20代で600万円台、昇進すれば800万~1000万円以上も狙える。大手SIerとして十分に良い待遇ではあるものの、若手から突出して高給というわけでも、普通に昇進すれば1000万円級へ届く会社でもない。高待遇ではあるが「給与そのものが会社最大の売り」ではないため★★★☆☆と評価します。

WLB大手SIer屈指。残業削減と有給取得を10年以上、本気で続けている

SCSKのWLB・働きやすさは★★★★★としました。

ここはSCSKを選ぶ大きな理由の一つです。

SCSKの統合報告書2025によると、2025年3月期の平均月間残業時間は22時間、有給休暇の平均取得日数は17.2日、取得率は89.4%となっています。

さらに在宅勤務率も48.1%です。

IT企業として「リモートワーク制度があります」「有給休暇を推奨しています」というだけではなく、

実際にどれだけ残業して、どれだけ休んでいるのか

まで数字で確認できるのがSCSKの強さです。

特に評価したいのが、これが一時的な施策ではないことです。

SCSKは2012年から働き方改革に取り組んでおり、2013年には「スマートワーク・チャレンジ20」を開始しました。

目標は、

「月平均残業20時間以下」 「有給休暇20日取得」

というかなり明確なものです。

2008年度には月35.3時間だった平均残業時間を、2013年度22.0時間、2014年度18.1時間まで削減。有給休暇も2014年度には19.2日まで増加しました。

その後も10年以上にわたって平均残業時間20時間台、有給取得率約9割という水準を維持しています。

つまりSCSKの場合、

「ホワイト企業をアピールしている」のではなく、実際に会社の働き方そのものを長期間かけて変えてきた

と見ることができます。

現在もフレックスタイムやリモートワークが用意されており、勤務時間・勤務場所の自由度も比較的高い会社です。

育児や介護との両立支援も整備されています。

もちろん、SIerなのでプロジェクト差はあります。

システムリリース前、障害対応、顧客都合のスケジュールなどによって、一時的に忙しくなる可能性はあります。

平均残業22時間という数字も、

「ほぼ毎日定時で帰れる会社」

という意味ではありません。

また、リモートワーク率48.1%なので、完全在宅を前提とした会社でもありません。

それでも、シンプレクスの平均残業33.7時間と比較すると差は明確です。

SCSKは給与だけを見れば、シンプレクスや一部コンサルティングファームほど高くありません。

その代わり、

「大手IT企業としてそれなりの給与をもらいながら、残業を抑えて休暇もしっかり取る」

という働き方を実現しやすい会社です。

ここはSCSKの非常に分かりやすいトレードオフでしょう。

待遇を最大化する会社ではありませんが、給与・安定性・労働時間をまとめて考えるとバランスがかなり良い。

平均残業22時間、有給取得率89.4%という実績に加え、10年以上にわたって会社主導で働き方改革を継続している。部署・プロジェクトによる繁閑はあるものの、大手SIerの中でもWLBを会社の仕組みとして定着させている企業として★★★★★と評価します。

キャリア資産大手SIerの経験は使いやすい。ただし、何を身につけるかは配属次第

SCSKのキャリア資産は★★★☆☆としました。

SCSKで働いた経験そのものは、転職市場でも一定の評価を受けやすいでしょう。

SCSKの事業内容を見ると、システム開発だけでなく、ITコンサルティング、ITインフラ構築、ITマネジメント、製品販売、BPOなど幅広いITサービスを手掛けています。

顧客業界も金融だけ、製造だけといった特定分野に偏っていません。

銀行・保険、証券・クレジット、製造、流通・サービス、建設・不動産、公共・通信など、幅広い業界のシステムに関わることができます。

そのため配属次第では、

「特定業界の業務知識」 「大規模システム開発」 「顧客との要件調整」 「PM・PL」 「クラウド・インフラ」

など、他社でも比較的説明しやすい経験を積むことができます。

特にPM・PLとして大規模案件を動かした経験や、AWSなどクラウド基盤の設計・構築経験、金融・製造など特定業界への深い理解を身につければ、その後の転職でも武器になりやすいでしょう。

一方、SCSKという会社に入れば、自動的に高い市場価値が身につくわけではありません。

理由は、仕事の幅が広すぎるからです。

SCSKにはコンサルティングやシステム開発だけでなく、保守運用、インフラ、製品販売、BPOまであります。

同じSCSKでも、

「クラウドの設計をしていた人」 「金融システムのPMをしていた人」 「特定顧客のシステム保守を長く担当していた人」

では、転職市場で評価されるポイントがかなり変わります。

特にSIerでは、プロジェクト管理やベンダー調整が中心となり、実装や技術設計から離れていくキャリアもあります。

その場合、「SCSKで働いていた」という会社名だけではなく、

実際に何を担当し、どの程度の規模・責任範囲を経験したのか

が重要になります。

この点は、シンプレクスとの違いでもあります。

シンプレクスは会社規模こそ小さいものの、ITコンサルから設計・開発までが事業の中心にあり、仕事そのものが比較的IT人材としての専門性につながりやすい会社です。

SCSKはそれよりも仕事の種類が多いため、キャリアの当たり外れも大きくなります。

一方で、会社側もこの問題を意識しています。

SCSKのキャリア開発制度では、社員が希望部署へ応募できる「ジョブ・チャレンジ制度」や、自分の経験・スキルを希望部署へ直接アピールできる「キャリア・チャレンジ(社内FA)制度」が用意されています。

また、「SCSK i-University」では200以上の研修コースを提供しています。

つまり、最初の配属だけでキャリアが完全に固定される会社ではありません。

ただし、こうした制度があることと、全社員が市場価値の高い経験を積めることは別です。

結局は、

「SCSKに入ったか」よりも「SCSKで何をやったか」

によって、その後のキャリア資産が大きく変わる会社だと考えます。

大手SIerとしての信用力があり、PM・業務知識・クラウドなど外でも使える経験を積める環境は十分にある。一方、配属によっては保守運用や顧客固有業務への依存が強くなり、専門性が見えにくくなる可能性もあります。

会社ブランドはプラスだが、それだけで市場価値が保証されるわけではない。配属と本人のキャリア形成次第で★★から★★★★まで振れ得る会社として、全体では★★★☆☆と評価します。

将来性住友商事傘下+ネットワン統合。大手SIerの中でも事業基盤はかなり強い

SCSKの将来性・安定性は★★★★★としました。

まず、SCSKの事業そのものが比較的安定しています。

企業の基幹システム、クラウド、ITインフラ、セキュリティ、運用保守などを幅広く手掛けており、特定の商品や一つの業界だけに業績を依存する会社ではありません。

企業活動にITが不可欠になっている以上、既存システムの保守・更新に加えて、クラウド移行、DX、セキュリティ対策、AI活用など継続的な需要が発生します。

さらに現在のSCSKを考えるうえで重要なのが、ネットワンシステムズとの経営統合です。

SCSKは2024年にネットワンシステムズを子会社化しました。

SCSKが強みを持つアプリケーション開発や業務システムに、ネットワンが強いネットワーク・インフラ・セキュリティ領域が加わったことで、扱えるIT領域が大きく広がっています。

両社は2027年4月の合併を予定しています。

つまり今後のSCSKは、

業務アプリケーション +クラウド +ネットワーク +セキュリティ +運用

までを広くカバーする巨大ITサービス企業へ近づいていきます。

顧客側から見ても、一社で任せられる領域が広がるため、統合がうまく進めば競争力を高める材料になります。

もう一つ大きいのが、住友商事との関係です。

SCSKは2026年3月に上場廃止となり、住友商事の完全子会社となりました。

これは業績悪化による上場廃止ではありません。

完全子会社化に関するSCSKの開示では、住友商事が人材、資金、事業アセット、顧客リレーションなどを投入し、SCSKの成長を支援する方針が示されています。

住友商事は国内だけでなく世界各地に事業・顧客ネットワークを持っています。

実際、SCSKが2026年に開始した製造業向けグローバルDSC事業でも、住友商事との連携強化を打ち出しています。

単なる「商社系列のSIer」ではなく、

住友商事の事業基盤を使ってIT事業そのものを拡大する

方向へ進んでいる点は、今後の成長余地として大きいでしょう。

AIについても、短期的には追い風です。

企業が生成AIを本格導入するには、既存システムとの接続、データ整備、クラウド、セキュリティ、ガバナンスなどが必要になります。

SCSKはこうした領域をまとめて扱えるため、AI投資の拡大は新しいIT需要につながります。

一方、AIはSCSK自身のビジネスモデルを変える可能性もあります。

プログラミング、テスト、資料作成などがAIによって効率化されれば、従来のSIerが大量の人員を投入してシステムを開発するモデルは変化していきます。

実際、ネットワンとの統合説明会でも、SCSKは開発だけでなくERP、要件定義、BPO、検証サービスなどへAIを導入し、生産性を高める方針を示しています。

したがってAIは、

「IT需要を増やす材料」であると同時に、「従来型SIerの仕事を効率化する技術」

でもあります。

SCSKが★★★★★なのは、AIによる変化がないからではなく、その変化に対応するための顧客基盤・資金力・事業領域を十分に持っているからです。

もちろんリスクもあります。

ネットワンとの大型統合では、組織や人事制度、営業体制、企業文化などを実際に一つへまとめなければならず、統合しただけでシナジーが自動的に生まれるわけではありません。

また、住友商事の完全子会社となったことで経営の安定性は高まる一方、SCSK単独の上場企業としての独立性はなくなりました。

それでも、

大規模な既存顧客基盤 +幅広いITサービス +ネットワンのネットワーク・セキュリティ +住友商事の資金・事業基盤

という組み合わせはかなり強力です。

SCSKは「今の事業を守って生き残る会社」というより、ネットワンとの統合と住友商事との連携によって、国内大手ITサービス企業としてさらに規模を拡大しようとしている段階にあります。

景気変動の影響を受けにくいIT基盤事業を持ち、顧客・業界・サービスが分散している。さらにネットワンとの統合と住友商事の完全子会社化によって事業基盤も強化されている。統合リスクやAIによるSIビジネスの変化はあるものの、安定性と今後の成長余地を合わせて★★★★★と評価します。

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最終更新: 2026-09-21